【11月の養生(1)肺と皮膚と免疫力】11/1配信メルマガ#18

五行論では、皮膚は肺と同じ「金」の仲間となっています。

ヒトの皮膚呼吸は、呼吸全体の0.6%ほどと言われていますが、皮膚でも呼吸していま

す。鼻、咽喉、気管など呼吸と関連する器官がすべて「肺」と捉えると、皮膚や毛穴も

肺の一部と考えられます。

肺が虚弱だと風邪をひきやすく、喘息やアレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などにも

なりやすいです。

気温が下がり、乾燥が進んできたこの季節、肺の氣をUPすることはとても大事ですね。


昔は、寒い冬の朝、上半身裸になって乾布摩擦をする姿がよく見られました。

皮膚をタオルで擦って刺激することで、肺を鍛える健康法ですね。

最近ではあまり見かけなくなりましたが、乾布摩擦が健康に良いということで、再び

注目を集めています。

効果としては、

・カラダが温まり冷えを改善

・自律神経を整い免疫力が向上

・血流が良くなり新陳代謝アップ

などが挙げられます。

また、寝る前に行うことで、睡眠の質が向上したという実験結果もあるようです。

上半身裸にならなくても、薄手の洋服や部屋着の上からでも十分な効果があります。

乾いたタオルや手ぬぐいで、心地よいと感じる力加減で擦りましょう。

あまりゴシゴシ強くやると、皮膚を傷つけたり炎症が起きたりする原因になってしまう

ので気を付けてください。

手足の末端から、カラダの中心に向かって各15回ずつぐらいで良いと言われています。

腕(手)、脚(足)、背中、肩、お腹など、トータル5分ぐらいでできますので、乾布摩擦を

朝晩の習慣にしてみてはいかかでしょうか。

朝やることで氣が上がり、夜にやると良い睡眠に繋がりますよ。

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今週もお読みいただきありがとうございました。

乾布摩擦も、健康に生きるための先人の知恵ですね。

お金もかからず、誰でも簡単に始められますので、ぜひ実践してみてください。

次回もお楽しみに!

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

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【10月の養生(4)肺と大腸と免疫力】10/25配信メルマガ#17

先週のメルマガで、肺と大腸は共に同じ「金」の仲間であるとお伝えしました。

呼吸に関係する肺と、消化吸収に関係する大腸が仲間であると言われてもあまりピンと

来ないかもしれません。しかし陰陽五行論では、肺と大腸は表裏の関係で経絡を通じて

お互いに連絡しあっていると考えられています。

ウィルスや細菌、花粉などのアレルゲンはほとんどの場合が肺から侵入してくるので、

「肺」の状態は免疫力とも深い関わりがあります。

近年では腸内環境がアレルギーにも関係しているとメディアなどでも言われるように

なり、大腸と免疫力に関連があるのもうなずけるのではないでしょうか。

それにしても、何千年も昔から、肺と大腸がつながっていると経験的に分かっていたと

いうのには驚きます。先人の知恵と経験というのは本当にすごいですね。


免疫の7割は腸にある、とも言われていますが、日頃から腸内環境を整えておくことは

とても大切です。日々の排便状況、便の状態やニオイなどを自分で観察してみましょう。

前の日に食べた物や、冷たいものを摂りすぎた、強いストレスがあった、などによって、

様々な変化があるはずです。


では腸内細菌に良い食事とはどんなものでしょうか。

やはり基本的には、日本人が昔から食べてきた、伝統的な和食が良いです。

「まごわやさしい」という言葉を聞いたことがありますか?

ま→豆類、ご→ごま(種実類)、わ→わかめ(海藻類)、や→野菜、さ→魚、し→しいたけ

(きのこ類)、い→芋類、の頭文字を取ったものです。

地産地消で、その土地で採れた旬のものを中心に、バランス良く食べるのが良いですね。

また、食物繊維や発酵食品も意識して摂りましょう。日本の伝統的な発酵食品は、漬物、

味噌、納豆などいろいろあります。

食べる時はよく噛んで、腹八分を心がけることも大切です。よく噛むことで胃腸の負担

を減らすことができ、唾液もたくさん出ます。唾液には細菌の増殖を防いだり、口内を

清潔に保つ洗浄作用、また農薬などの化学物質を抱え込み排泄する作用も期待できます。

よく噛んで食べることで早食い、食べ過ぎを防ぐこともできますし、カラダにとって

良いことばかりです。

そして、食品添加物や化学調味料などが多く含まれている加工食品や精製食品は、

なるべく避けましょう。人工的な食品添加物の中には、腸内細菌のバランスを崩したり

腸に炎症を起こしたりする可能性を指摘されているものもあります。

現代では化学物質を完全に避けることはほぼ不可能ですが、なるべく減らすように意識

し、買い物をするときに裏面の成分表示を見てから買うようにすると良いと思います。

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今回もお読みいただきありがとうございました。

腸内環境を整えるために気を付けたいことは他にもたくさんありますが、すべてに

こだわって100%やろうとすると、逆にストレスになってしまうこともあると思い

ます。カラダにとって良いことをして、ストレスを溜めてしまうのは本末転倒です。

ときには食べたいもの、好きなものを美味しく楽しく食べるのも良いと思います。

そんな時は食べ合わせや食べ方に気を付けてみましょう。

基本的に「あれダメ!これダメ!」がないのが漢方養生学の良いところです。

次回もお楽しみに!

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

【10月の養生(3)秋の食養生】10/18配信メルマガ#16

五行色体表を見ると、秋は「金」に属し、肺・大腸・白・燥・辛・ 鼻・皮毛・悲などが

同じ仲間で、秋に深い関わりがあることがわかります。

東洋医学で言う「肺」とは、単に臓器の肺のことだけではなく、鼻、咽喉、気管支、肺

など呼吸器官全体、またその働きのことを示します。

肺は外界と接していて、ウィルスや細菌、その他花粉などのアレルギーの原因となる

ものは、ほとんどが肺から侵入してきます。感染症対策にも、免疫力を考える上でも

肺はとても重要です。


秋は乾燥の季節ですが、肺は乾燥がとても苦手です。

皆さんも、空気が乾燥していると喉が痛くなったり、空咳が出たりという経験があるか

と思います。鼻や喉がしっかり潤って粘液で覆われていないと、ウィルスなども侵入

しやすくなります。早めに潤い ( 陰 ) を補って、カラダの内側から乾燥を防ぎましょう。

大腸や皮膚も「金」の仲間です。乾燥して便が硬く便秘気味になった、肌がカサカサ

してきた、という方は肺が乾燥しているサインです。 保湿クリームなどを塗って保護

してあげることも刺激から守るためには必要ですが、カラダの内側が乾燥していては

またすぐにカサカサになってしまいます。肺やカラダを潤す作用のある食材を取り入れ、

内側から乾燥対策をしましょう。


また辛味のあるものを摂ることで、肺の気がアップします。大根、ネギ、生姜など、

辛味のものを少しプラスするのもオススメです。辛味は発散作用が あり、気血の巡りを

良くしたりカラダを温めたりする効果がありますが、食べ過ぎると毛穴が開いて汗を

かきすぎ逆にカラダを冷やしてしまう、陽気を発散しすぎてしまう、ということもあり

ますので、摂り過ぎには気をつけましょう。


〈秋にオススメの食材〉

山芋、里芋、蓮根、白キクラゲ、百合根、くわい、大根、ネギ、 白ゴマ、梨、りんご、

いちじく、柿、ぶどう、バナナ、豆乳、豆腐、葛、はちみつ、 松の実、銀杏、蓮の実、

杏仁、卵、豚肉、きのこ類、海藻類、タコ、ほたて、鮭、鯖、 秋刀魚、鯛、鰆、など


秋は美味しい食材がたくさん出てきます。

ぜひ旬のものを取り入れて、美味しく楽しく食べながら、 元気に過ごしましょう!


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お読みいただきありがとうございました。

秋と関わりの深い感情は「悲」。

日が暮れるのが早くなって少し冷たい秋風が吹いてくると、なんとなく物悲しい気持ち

になってしまいますが、「悲」は肺の気、免疫力を落としてしまいます。

天気の良いには外に出て太陽の光を浴び、お日様のパワーをたくさんもらいましょう。

次回もお楽しみに!

漢方養生アドバイザー ®    吉澤 茜

【10月の養生(2)秋の養生】10/11配信メルマガ#15

季節の変わり目というのは、寒暖差が大きく、天気も変わりやすいので、その都度

カラダが対応しなければなりません。すると自律神経に負担がかかり、疲れやすく

なったりバランスを崩したりしがちです。

また夏の終わりから秋にかけては台風も多く、秋の長雨という言葉もありますが、

実は梅雨よりも9~10月の方が降水量も多いのです。

しかし一方で、秋は空気も乾燥してきて、喉やお肌の乾燥も気になります。

今の季節、どんなことに気をつけて過ごしたら良いかお伝えしていきたいと思います。


まずは「早寝早起き」です。秋分の日を過ぎ、昼(陽)より夜(陰)の時間の方が長くなって

います。人間も自然の一部であるということを常に忘れず、太陽の動きに合わせて、

私たちの睡眠や活動も考えていくと良いですね。

夜ふかしは気血を消耗してしまいます。

四季を通じて夜ふかしは避けた方が良いですが、陰の季節である秋冬は特に早めに寝る

ように心がけたいですね。

そして朝は早めに起きて朝日を浴び、なるべく朝のうちにカラダを動かして交感神経が

グッと優位になるように活動します。しっかりとメリハリのある自律神経の波を作り、

生活リズム、陰陽のバランスを整えていきましょう。


次に、適度な運動、自らカラダを動かすことです。

夏は気温が高く、副交感神経が優位になることは以前にもお伝えしました。

これからはだんだんと寒くなっていきますので、副交感神経から交感神経に切り替わり、

基礎代謝を上げていく必要があります。その際、適度な運動をすることでスムーズに

変化に対応できるようになります。またカラダにこもった余分な熱を発散し、夏の

テンションをなだらかに落としていくためにも運動をするのはとても良いです。

秋は収斂の季節ですので、大量に汗をかき疲れ果ててしまうような激しい運動ではなく、

少し心拍数が上がり、汗ばむぐらいの運動にしましょう。


そして、これは一年を通じて繰り返しお伝えしていますが、冷たいものは控えましょう

涼しくなってきたとはいえ、日中はまだ半袖で過ごすぐらいの気温まで上がることが

あります。するとどうしても冷たいものが欲しくなってしまいます。今は習慣で一年中

氷入りの飲み物を飲んでいる人もいます。

しかし、胃腸をダイレクトに冷やしてしまうのは危険です。免疫力も下がりますし、

冷えは全身の様々な不調へと繋がります。

暑いときは、冷たい飲み物や食べ物ではなく、寒涼性の食材で涼しくなりましょう

今の時期でしたら梨や柿などの果物もオススメです。緑茶も涼性なのでいいですね。

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お読みいただきありがとうございました。

早寝早起き、適度な運動、冷やさない。

どれも言われてみれば健康のために当たり前のことだと思います。

しかし頭では分かっていても実際はなかなか…という方も多いのではないでしょうか。

養生は実践あるのみです。まずはとにかく自分でやって体感してみてほしいと思います。

次回は秋にオススメの食材などについてお伝えします。お楽しみに!

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

【10月の養生(1)〇〇の秋②】10/4配信メルマガ#14

さて今回は、前回の続きで秋の過ごし方をお伝えしたいと思います。


◎スポーツの秋

 真夏や真冬に、よし!スポーツを始めよう!とはなかなかなりにくいと思いますが、

 爽やかな秋晴れに心地よい風を感じると、普段はあまり運動をしない人も外に出て

 カラダを動かしたくなるのではないでしょうか。

 適度にカラダを動かすことは、どんな人にとっても必要です。

 そんな中でも特にスポーツの秋をオススメしたいのは、気が下がっている人です。

 具体的には、元気がない、疲れやすい、食後に眠くなる、風邪をひきやすい、冷えやすい、

 気温や気圧の変化に敏感、などです。

 元気がない状態だと運動をする気も起きないかもしれませんが、だからといって

 引きこもってばかりいては気が下がる一方です。自らカラダを動かして、気を上げていきましょう。

 無理なく自分のペースでやれることで構いません。

 ウォーキング、ジョギング、ストレッチ、ヨガ、ダンス、水泳、サイクリング、登山、

 ゴルフ等々。義務感ではなく、自分が楽しめることをやりましょう。

 私も毎週テニスをやっていますが、運動して汗をかくととてもスッキリします。

 自律神経のリズムをしっかり作ることも大切ですので、朝~午前中にカラダを動かす

 のがオススメです。

 
◎行楽の秋

 日々ストレスを感じている人は、自然の中へ出かけていって、心身ともに解放して

 のびのび過ごしましょう!

 このご時世、全くストレスを感じていない人はほぼいないのではないかと思います。

 ストレスを受け続けると「肝」がダメージを受け、気の巡りが悪くなります。

 肝鬱気滞という状態です。気が滞ると、溜め息が出る、肩や首が凝る、脇腹が張る、

 喉にものが詰まったような感じがする、すぐイライラする、などの症状が現れます。

 ストレスを溜め続けることなく、ちゃんと発散しましょう。

 日頃から、自分のストレス発散法を見つけておくことも必要です。

 ぶどう狩り、梨狩り、栗拾い、さつまいも掘り、紅葉狩り、ハイキング、キャンプ、

 など、秋ならではのイベントもいろいろありますので、ぜひ楽しんでくださいね。


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お読みいただきありがとうございました。

ご自分に合った秋の過ごし方は見つかりましたか?

不自由や制限、出来ないことはたくさんありますが、出来ないことにばかり目を向ける

のではなく、今できることの中で最大限楽しめる方法を考えて過ごす方が幸せですよね。

何事も捉え方次第。笑って過ごしたほうが免疫力も上がります!

それでは次回もお楽しみに。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

10月漢方養生と宮廷料理の会

2021年10月3日(日)漢方養生と宮廷料理会が開催されました。

日差しが穏やかになり、過ごしやすい気候になってきました。

秋はおいしい食べ物だたくさん出てきたり、行楽へ出かけたりといろいろな

楽しみがある季節です。

夏にしっかり遊んでそのテンションがまだ続いている方は、気持ちを落ち着かせる

読書・芸術の秋がおススメです。

食べることが好きな人は体をしっかり動かしてから秋の味覚を楽しむと

心も体も充実して過ごすことができるでしょう。

寒い冬に備えて、秋の養生で体を整えていきましょう♪

五行色体表と相生相克関係
白菜のミルフィーユ エビ 前菜(アオリイカの紅麹和え 蒸し鶏 インゲンの和え物)中華風ミネストローネ ショウガ風味の中国式プリン
鶏のハスの葉包み

【9月の養生(4)〇〇の秋 ①】9/27配信メルマガ#13

9 月ももうすぐ終わろうとしています。

「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、これからどんどん秋が深まっていきますね。

夏の暑さが落ち着き、気温も湿度も下がって爽やかな秋には、スポーツの秋、読書の秋、

食欲の秋などたくさんの秋があります。

皆さんはどんな秋を楽しみたいですか?

夏をどのように過ごしてきたか、今の体調はどうか、などをもとに秋の過ごし方を見て

いきましょう。


◎食欲の秋

秋は美味しい食材が豊富で、食べるのが楽しみ!という方も多いでしょう。

春~夏にかけては、食べる量を減らしていきましょう、暑い時期はあまりたくさん

食べずに胃腸を休ませてあげましょう、ということを繰り返しお伝えしてきました。

しかし秋からは、寒い冬に向けてカラダにエネルギーを溜めていく季節です。

現代は冬でも暖房が効いていて昔ほど過酷な寒さに耐えるということも少ないですが、

気温が下がるにつれて体温を維持するためにエネルギーが必要にな ります。

旬の食材を中心に、徐々に食べる量を増やしていって良いでしょう。

しかしこれは脾胃(胃腸の働き)の状態が整っている人の話です。

胃腸の調子が悪い、すでに食べ過ぎが続いていて胃に負担がかかっている、暑い時期に

冷たいものをたくさん摂ってしまい胃腸が弱っている、などの場合はまずは 

脾胃の状態を改善し整えましょう 

冷たいものは控える、消化の良いものをよく噛んでゆっくり食べる、食べ過ぎない

(腹七~八分)、しっかり空腹感を感じてから食べる、食べた後すぐに横にならない

など普段から意識してみてください。


◎読書の秋・芸術の秋

日が沈むのが早くなり涼しくなったので、秋の夜長に読書を楽しむのも良いですね。

美術館に行って芸術鑑賞や、またご自身で美しい秋の景色を絵に描いたり写真に

撮ったりされる方もいると思います。

このように心穏やかに過ごす秋は、気がたかぶっている人にオススメです

テンションが夏のまま下がらない、夏に炎天下の中でたくさん活動した、興奮気味。

このような人はゆったりした気持ちで読書や芸術に親しんでみてはいかかでしょうか。

そして夏の暑い中での活動で、 陰を消耗し不足していることも考えられますので、

陰を補うものを摂ると良いでしょう。(先々週のメルマガより↓)

〈陰を補う食材〉

山芋、蓮根、白キクラゲ、百合根、白ゴマ、梨、りんご、いちじく、桃、柿、バナナ、

トマト、オクラ、豆乳、豆腐、海藻類、葛、はちみつ、落花生、 銀杏、卵、豚肉 など


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今週もお読みいただきありがとうございました。

次回は「〇〇の秋」の続きをお送りします。お楽しみに!

漢方養生アドバイザー ®  吉澤茜

【9月の養生(3)仲秋の名月】9/20配信メルマガ#12

(3)   仲秋の名月

明日 9 月 21 日は、旧暦の 8 月 15 日、仲秋の名月です。


皆さんは普段、月の動きや満ち欠けを意識していますか?

日本では明治の初め頃に西洋化に伴い、それまで使用していた旧暦(太陰太陽暦)から

新暦(太陽暦)に改暦しました。

いま世の中は太陽暦で動いていますが、月の暦を見てみると、日本の気候風土にとても

合っていて、月の満ち欠けに影響を受ける潮の満ち引きや動植物の変化などを良く感じ

取ることができるように思います。

特に女性は、陰陽でいうと「陰」ですし、毎月来る生理を「月経」とも呼びます。

月経周期、女性のバイオリズムも月の満ち欠けのサイクルに大きな影響を受けている

ですね。


太陽は熱を放散し、その熱によって地球は生物が生きていける温度に保たれています。

明るく、暖かい存在の太陽は「陽を主る」ですね。

反対に月の光はいくら浴びていても暑くなることはありません。

また月は、その引力によって潮が満ち引きします。

人間のカラダの60%が水でできていることを考えると、月の満ち欠けが人間の体調の

変化にも影響を及ぼしているかもしれません。

水分=陰に影響を与える月は「陰を主る」と言えますね。


昔から、出産は満月の日が多いと言われています。

月の引力は、新月と満月のときに最大になり(大潮)、半月( 上弦の月、下弦の月)の

ときは力を打ち消し合って最小になります(小潮)。

現代は医療の進歩で計画出産や無痛分娩、帝王切開なども増え、必ずしも満月の日に

出産が集中するわけではないようですが、 自然に沿って生きていた時代は、出産も月の

影響を受けていたと考えられますね。


カレンダーがなかった時代、人々は太陽や月の動きをもとに田植えや種まき、収穫など

をしていました。お月見は収穫を祝う、感謝する日でもあります。

明日の夜はススキとお団子をかざって、お月見を楽しんでみてはいかかでしょうか。

晴れるといいですね!

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いつもお読みいただきありがとうございます。

もうすぐ秋分の日です。今週は祝日も多いので、自然の中へ出かけるのもよいですね。

閉塞感のある状況が続いていますが、ぜひ爽やかな秋の風を感じてみてください。

次回もお楽しみに!

漢方養生アドバイザー ®  吉澤茜


【9月の養生(2)オススメの食材とツボ】9/13配信メルマガ#11

「実りの秋」という言葉がありますが、秋は様々な穀物や果物が収穫の時期を迎え、

これから美味しいものがたくさん出てきますね。

今は栽培技術や保存方法も進歩し、スーパーには一年中季節に関係なく商品が並んで

いますが、やはり「身土不二」、その土地で採れた旬のものをいただくのがカラダに

良いと昔から考えられています。


夏の暑さ(陽気)、また、たくさん汗をかくことによって、カラダは水分や潤いを失い

渇いています。

そしてこれからはだんだんと秋になり、乾燥の季節へと変わります。

「外因は内因を通じて発症する」と言いますね。

カラダの内側が乾燥していたら、外気の湿度が下がって乾燥してきたときに影響を受け

やすくなってしまいます。早めにカラダの陰(潤い・水分)を補っておきましょう。


〈陰を補う食材〉

山芋、蓮根、白キクラゲ、百合根、白ゴマ、梨、りんご、いちじく、桃、柿、バナナ、

トマト、オクラ、豆乳、豆腐、海藻類、葛、はちみつ、落花生、 銀杏、卵、豚肉 など


また、暑さや汗をかくことで、水分と一緒に「気」も消耗しています。

夏の疲れが残っていると感じる人、先日のメルマガでお伝えしたような夏バテや秋バテ

の症状がある人は、疲労を回復させ、気を補う食材も摂ると良いでしょう。


〈気を補う食材〉

穀類、芋類、肉類、とうもろこし、大豆、枝豆、さやいんげん、かぼちゃ、椎茸、桃、

ぶどう、さくらんぼ、ナツメ、栗、あじ、いわし、うなぎ、たこ、かつお、エビ など


夏の間に冷たいものをたくさん摂ってしまった、食べ過ぎが続いている、胃腸が疲れて

いると感じる人は、まずは胃腸を整えましょう。せっかくカラダに良いものを食べても、

胃腸の働き(脾胃)が弱っていたらきちんと消化吸収されません。

脾胃は気・血を生み出す源です。秋に向けて、しっかり整えておきたいところです。


〈脾胃を良くする食材〉

自然の甘味のあるものや黄色いもの(米、粟、黍、とうもろこし、かぼちゃ、キャベツ、

玉ねぎ、白菜、さつまいも、栗、ナツメ、カリフラワー、ブロッコリー など)

※ 砂糖たっぷりの甘いお菓子や飲み物は良くないので気をつけましょう。


脾胃は冷えと湿気を嫌います。秋の初めはまだ暑いですが、温度が冷たいものではなく、

寒涼性の食材をうまく取り入れて涼しくなりましょう。


最後にオススメのツボを紹介したいと思います。

・ 足三里(あしさんり)

膝のお皿の下から指 4 本分下(脛の外側)にあるツボです。気持ちが良い程度に指で

押したり、お灸をのせても良いですね。胃腸だけでなく全身の様々なトラブルを解消

してくれる万能ツボです。


・ 中脘(ちゅうかん)

お臍から指幅4本分ぐらい上、お臍とみぞおちのちょうど中間ぐらいにあるツボです。

強く押すと気持ち悪くなってしまったりするので、指 4 本全体で円を描くようにもみ

ほぐす感じで刺激すると、指 1 本よりあたりが柔らかくていいようです。冷えている

人はカイロで温めるのも気持ちが良いですよ。


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お読みいただきありがとうございました。

ツボの場所は、インターネットで検索すると分かりやすい説明が載っていますので 、

見てみてください。

オススメの食材を使った簡単オススメレシピなどがあれば、ぜひシェアしてください♪

メルマガでご紹介させていただきます。

それでは次回もお楽しみに!


漢方養生アドバイザー ®  吉澤茜