【12月の養生(3)年末年始の過ごし方】12/20配信メルマガ#25

いよいよ今年も残すところ10日あまりとなりました。

皆さん、年末年始はどのように過ごされる予定でしょうか。

お子さんやお孫さんが帰ってきたり、親戚の皆さんで集まったり、実家に帰省したり、

旅行に行ったり…きっと皆さんそれぞれの楽しみがあると思います。

おせちや豪華なお料理を囲んで、美味しいお酒を楽しく飲む、という場面も増えますね。


この時期、食べ過ぎに注意しましょう、というお話は先週のメルマガでお伝えしました。

肥甘厚味(脂っこい、甘い、濃厚こってり)や、生冷食(生もの、冷たいもの)の過食は

脾胃に負担をかけ、機能を低下させます。後天の精の源である脾胃を損なうと、全身の

不調へと繋がったり、免疫力の低下を招いて風邪を引きやすくなったりすることもあり

ます。

いろいろな種類のものを少しずつ、良く噛んで味わって食べる、お酒の飲み過ぎには

注意する、冷たいものはなるべく控える、空腹を感じてから食べる、など今までお伝え

してきた養生も、頭の片隅に入れておいてくださいね。


そして寝正月や、家でテレビを見ながらゴロゴロしてばかりではなく、外に出ましょう。

初詣に行く、散歩をする、できる方はジョギングや軽い運動など積極的にやりましょう。

お仕事も学校もお休みで、どうしても生活が不規則になりがちです。夜は遅くまで起き

ていて、朝は日が高くなるまで寝ている、という生活をしていると、時差ボケのように

なってしまい、休み明けがとてもつらくなってしまいます。

お正月休みの間も、いつもの生活時間と大幅にずれないように、なるべく規則正しい

生活を心がけてください。心身ともに元氣に新年を迎えましょう!

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今年の7月から始めたこのメルマガですが、読んでくださっている皆様のお陰で、

半年間続けて来ることができました。本当にありがとうございます。

「いつも楽しみにしています」、「復習に役立っています」、「これからも続けてください」、

など感想もいただくことができて、とても励みになりました。

文章を書くにあたり、いろいろ調べたり、様々なテキストや本を何度も見返したりし、

自分にとってもすごく勉強になりました。

来年も続けていきたいと思っていますので、どうぞお付き合いください。

お友達やこのメルマガを読んでほしいと思う方、また読んでみたいと思ってくださる

方がいましたら、ぜひ事務局までご連絡、ご紹介ください。

ご希望の方にメルマガや勉強会、イベントのお知らせなどを送らせていただきます。

最後に、漢方養生アドバイザーの資格をお持ちの皆様!

ぜひ漢方養生学をたくさんの方に知ってもらえるよう、共に学び実践し、活動していき

ましょう!アドバイザーの皆様のお力が必要です。

来年は、今年以上にたくさんのアドバイザーさんに関わっていただけると嬉しいです。

どうぞよろしくお願いしいます。

今年のメルマガは今週で最後となります。お読みいただきありがとうございました。

健やかに良いお年をお迎えください。皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜





【12月の養生(2)食べ過ぎ注意!?冬の食養生】12/13配信メルマガ#24

これから年末年始にかけての時期は、忘年会、クリスマス、お正月とイベントが続き、

ごちそうを食べたり、お酒を飲んだりする機会が増えるのではないでしょうか。

気温と体温の関係を考えたときに、冬は気温が低く体温との差が大きいので、その差を

埋めるために体内でたくさんの熱を作り出さなくてはなりません。ですから、その燃料

となる食べ物を、夏に比べてたくさん摂取する必要があります。

夏はあまり食べる必要がありません、冬は寒いから夏よりもたくさん食べましょう、と

いうことはいつもお伝えしていますので、皆さんもうご存知のことだと思います。


しかし、冬はたくさん食べると言っても、毎日毎日満腹になるまで食べていては良く

ありません。また、消化に時間がかかり胃腸に負担のかかるような食事を頻繁にして

いては、内臓も疲れてきてしまいます。肉や油っこいもの、こってりしたもの、砂糖

たっぷりの甘いものなどはほどほどにしておきましょう。そして食べ過ぎたと感じる

ときは、空腹の時間をしっかり作る、食べる量を減らすなどして調整しましょう。


五行論では冬は、腎、黒、鹹(かん:しおからい)、などと関わりが深いですね。

黒い食べ物や腎を補う食材などを取り入れると良いでしょう。また、血圧が高い方は

塩分を控えるように言われますが、塩分を極端に減らしてしまうと元氣がなくなって

しまいます。精製塩(塩化ナトリウムのみの塩)は良くないですが、天日塩などの良い

塩はある程度摂るようにしましょう。(摂り過ぎはもちろんよくありません)


体内でたくさん熱を生み出す(燃焼する)と、陰が消耗します。冬は空気も乾燥していま

すので、カラダに潤いを与えてくれる、陰を補う食材も取り入れると良いと思います。

(10月3週目のメルマガ参照)

冷えを感じる方はカラダを温めてくれる温性の食材を増やす、生ものや冷たいもの、

寒涼性の食べ物は控えるようにしましょう。生で食べるのか、煮るのか、焼くのか、

揚げるのか、調理法によっても食べ物の性質は変わってきます。


冬が旬の食材もたくさんあります。季節のものはエネルギーも栄養も豊富ですので、

ぜひ多く取り入れてください。お鍋にして食べると体も温まり、旨味や栄養もしっかり

摂れるので、寒い冬にはぴったりですね。


〈体を温める食材〉

長ネギ・しょうが・にら・シソ・にんにく・らっきょう・唐辛子・かぼちゃ・なつめ・

温州みかん・金柑・栗・くるみ・ざくろ・えび・さば・あじ・いわし・鮭・牛肉・

鶏肉・羊肉・紅茶・シナモン 等


〈冬が旬の食材〉

白菜・長ネギ・大根・ブロッコリー・カリフラワー・春菊・ほうれん草・小松菜・

ごぼう・かぶ・キャベツ・れんこん・山芋・里芋・百合根・温州みかん・金柑・かに・

牡蠣・たら・たい・さわら・ひらめ・かれい・ぶり・タコ 等


〈黒い食材、鹹味の食材、腎に良い食材〉

黒ゴマ・黒きくらげ・黒豆・黒米・昆布・のり・わかめ・ひじき・もずく・アサリ・

ハマグリ・シジミ・アワビ・牡蠣・エビ・ごぼう・山芋・サツマイモ・椎茸・小豆・

栗・クルミ・クコ・味噌・塩(天日塩)・醤油 等

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今週もお読みいただきありがとうございました。

食べることも必要ですが、まずは動くこと、カラダを動かすことが大切です。

寒いからと言ってカラダを動かさないで食べてばかりいては、消化も良くありません

し、血液もドロドロになってしまいます。

冬は交感神経優位になり、血圧が上がったり、血管も収縮したりしやすい季節です。

カラダを動かして氣を上げて、血管が詰まらないように、氣血の巡りを良くしておき

ましょう。


漢方養生アドバイザー® 吉澤茜


【12月の養生(1)みかんの効能】12/6配信メルマガ#23

12月に入りました。いよいよ今年も残り1ヶ月をきりましたね。

毎年毎年、一年が本当にあっという間に過ぎて行くように感じます。

皆さんは、今年はどんな年でしたか?

年の瀬は慌ただしいですが、そんな中でも今年を振り返り、来年の目標を立てる時間を

とるのも良いかもしれないですね。忙しいときほど、心に余裕を持ちたいものです。


さて、11月の終わり頃から朝晩の気温がまた一段と下がり、季節は晩秋から冬へと

変わってきたように感じます。もう暖房も必要になってきますね。

我が家でも11月の半ばを過ぎた頃、こたつを出しました。

子どもたちは宿題をする時も、テレビを見る時も、ずっとこたつに入っています(笑)。

「こたつにみかん」と言えば、昔から日本の冬の風物詩ですね。

みかんも旬を迎え、今の時期が一番美味しく、栄養もたくさん詰まっていると思います。


温州みかんの性質は、五味:甘・酸、五性:温性、帰経:脾・胃・肺、となっています。

温性、つまり、カラダを温めてくれる果物なのですね。

みかんの皮を剥くとある白い筋や薄皮(袋)には、ヘスペリジンが豊富に含まれていて、

血流を良くする効果や、動脈硬化の予防効果があると言われています。

白い筋もなるべく取らずに一緒に食べると良いですね。

また、みかんの皮を剥くと、柑橘の良い匂いがしますが、皮には精油が含まれており、

氣の巡りを良くしたり、リラックスさせたりする効果があります。


みかんの皮を乾燥させたものは「陳皮」という名前で漢方薬としても使われます。

「陳」というのは、「古い」という意味で(新陳代謝の陳ですね)、古いものほど良いと

されているため、そう呼ばれます。

効能は、氣の流れを良くして胃もたれや腹部膨満感、むかつきなどを改善し、また痰が


多い咳にも用いられます。陳皮は七味唐辛子にも入っていますね。

みかんには他にもビタミンC、β―クリプトキサンチン、食物繊維なども豊富に含まれ

ています。今が旬のみかんを食べて、元氣に寒い冬を過ごしましょう!

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今週もお読みいただきありがとうございました。

今ほど家の気密性も高くなく、エアコンなどの暖房器具もなかった昔は、冬は本当に

寒くて過酷な季節だったと思います。

こたつで暖を取り、温性のみかんを食べる、これも先人の知恵と経験ですね。

冬でも家の中では薄着で過ごせるぐらいの現代は、「こたつでアイス」という人もいる

かもしれませんが、冬に冷やすのは特に良くないですので、気を付けましょうね。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

2021.12.1 第7回漢方養生アドバイザー®スキルアップ講座を開催しました!

「風邪」をテーマにアドバイザーの方々から質問や悩みを出していただき、

ディスカッションを行いました。

池田先生と小野満先生を交え、西洋医学的なとらえ方、東洋医学的なとらえ方から

風邪について学ぶことができました。

日々の養生で風邪を防ぐことが、万病の予防につながると思います。

寒さが厳しくなる季節に備えて養生して元気に過ごしましょう♪

【11月の養生(5)風寒証と風熱証】11/29配信メルマガ#22

先週に続き、風邪のお話です。

実は「風邪(かぜ)」というのは正式な病名ではありません。

西洋医学的には「急性上気道炎」と言います。ウィルスなどが上気道(鼻や喉)に感染

することで炎症が起き、発熱、倦怠感、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、喉の痛み、咳、痰

などの様々な症状があらわれます。

現代医学での治療法は、解熱鎮痛剤や抗アレルギー剤、咳止めなどの薬で症状を抑え、

安静にするというものになるでしょう。


西洋医学では「この病気(病名)にはこの薬」と決まっていますが、東洋医学では、その

症状や原因から病気を弁証し、寒熱・虚実・表裏を判断して治療をします。

ですから、症状が同じでも違う漢方薬を用いることがありますし、逆に症状は全く違う

のに同じものを使うということもあります。


漢方薬では「風邪といえば葛根湯」のイメージがありますが、ひとことに「風邪」と

言っても、それぞれ証は違います。どんなときでも葛根湯でよいのでしょうか。

今回は代表的な「風寒証」と「風熱証」について見ていきましょう。


風寒証のかぜは「寒」の性質が強いかぜです。症状は、悪寒、頭痛、首・肩・背中の

筋肉のこわばり、関節痛、水っぽくて薄い鼻水や痰、鼻詰まり、くしゃみ、などです。

寒気が強く、手足が冷える、冷たいものは飲みたがらない、初期にはあまり発熱はなく、

透明で薄い尿がたくさん出る、といった寒性の症状があります。

このようなかぜのときは身体を温め、汗をかいて邪気を追い出すという治療方針になり

ます。これを助けてくれるのが葛根湯です。葛根湯には、温性の生薬である麻黄、桂枝、

生姜などが中心に入っています。もし葛根湯が手元にない、すぐに手に入らないという

ときは、温性の薬味であるネギやショウガなどをお粥やスープなどに入れて摂るのも

良いでしょう。カラダの内側からも外側からも温めて、邪気を追い出しましょう。

葛根湯は、かぜの初期、ゾクッときて、これから熱が上がりそうだな、と感じたときに

飲むのがオススメです。


風熱証のかぜの症状は、はじめから熱が出る、喉が赤く腫れて痛む、黄色く粘った鼻水

や痰が出る等です。ひきはじめから寒気がほとんどなく、冷たい飲み物を好む、氷枕が

気持ち良い、手足がほてる、濃い尿が出る、舌が赤い、といった熱性の症状が出ます。

このような風熱証のかぜのときに、身体を温める作用のある葛根湯を服用してしまうと、

余計に熱症状が悪化してしまいます。

風熱証のかぜのときには、清熱解毒作用(熱を冷まして、細菌やウィルスを退治する)の

ある生薬を配合した銀翹散(ぎんぎょうさん)などがよく用いられます。


風邪は症状が変化しやすいので、よく状態を観察し、そのときに合った対処をすること

が大切です。

「風邪は万病の元」「風邪は百病の長」とも言われます。ひきはじめの素早く適切な

対応も大切ですが、ふだんからかぜをひきにくいカラダ作りをしていきましょう!

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今週もお読みいただきありがとうございました。

風邪の常備薬として家に置いておくなら、葛根湯と銀翹散があると良いと思います。

今回は代表的なふたつのタイプの風邪の症状について述べましたが、他にも、胃腸の

症状がでたり、熱が長引いたり、咳がひどかったり…と様々な症状があると思います。

軽いかぜで病院に行く必要はないと思いますが、家庭で対処が出来ない場合は無理せず

受診してくださいね。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

2021.11.23 漢方養生と宮廷料理を楽しむ会

今回のテーマは「外因は内因を通じて発症する」です。

寒い冬に向かうこの時期は、からだの中に寒さの要因を作らないことが大切です。

また風邪が流行りやすい季節になるので、日ごろから

舌苔や尿・脈を観察しておくと、風邪かな?と思ったときに

寒熱どちらの症状が出てるかを判断すれば、早めに対応できます。

寒さに負けないように気を高めておきましょう♪

前菜(クラゲの和え物・鴨の梅干しソース・マコモダケ・砂肝)

漢方スープ

リンゴの焼きプリン

エビの春雨海鮮ソース

白身魚のチリソース

(右上より時計まわり)

【11月の養生(4) 風邪かな?と思ったら】11/22配信メルマガ#21

秋になると、風邪薬の宣伝が始まります。

「早めのパ○ロン♪」「熱・のど・鼻にル○が効く♪」等お馴染みのCMがありますね。

ゾクッときたり、喉が痛かったり、風邪かな?と思ったらどうしますか?

これを読んでくださっている皆さんは、市販の総合感冒薬(いわゆる風邪薬)を服用する

ことはあまりないでしょうか。


総合感冒薬には、解熱鎮痛剤、抗ヒスタミン剤、咳止め、去痰剤などが含まれています。

それぞれ、熱を下げ、痛みを和らげ、くしゃみや鼻水を止め、咳を鎮め、痰を出しやす

くする、という効果があります。

たしかに風邪薬を飲めば、風邪のつらい症状はおさえてくれるかもしれません。

しかし、症状が治まれば風邪は治っていると言えるのでしょうか?


発熱、咳、くしゃみ、鼻水などの症状は、すべてカラダの免疫反応によるものです。

体内に侵入してきたウィルスと闘ったり排除したりするために、カラダは体温を上げ

たり咳を出したりするのです。

そうやって闘っているところに、薬で無理やり症状を止めてしまったらどうでしょう。

なかなかウィルスを抑えることができず、かえって長引かせてしまうことになってしま

うのではないでしょうか。

カラダに起こる反応はすべて必要あってのこと。基本的には止めるのは良くありません。


風邪をひくのは免疫力が落ちているサインですから、まずは無理をせずにゆっくり休む

ことが大切です。

日本人は勤勉な人が多く、風邪ぐらいで仕事は休めない、というような風潮があります

が、薬で症状をおさえて無理して仕事や学校に行ったりするのはやめましょう。

職場や学校で他の人に感染を拡大させ、逆に迷惑をかけてしまうことにもなります。


そしてもうひとつ、体調が悪いときは「栄養のあるものをいっぱい食べて元気をつけよ

う!」という方がいますが、これは大きな間違いです。

風邪のときに食欲が落ちるのは、カラダの自然な反応です。

無理に食べる必要はありません。食べないで治そうとしているのです。

満腹時より空腹時のほうが白血球の働きも良くなり免疫力が上がります。

消化に時間のかかるものは、胃腸にも大きな負担になります。

体調が悪いときの食事はなるべく消化の良いものを少量にしておきましょう。


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今週もお読みいただきありがとうございました。

病気やケガのときにもせっせと食べているのは人間だけです。

動物は食べずにじっと休んで治していますね。その方が回復が早いということです。

「人間は誰でも体の中に百人の名医を持っている」

「病人に食べさせると病気を養うことになる、一方、食事を与えなければ病気は早く治

る」 医学の父ヒポクラテスの言葉です。

体の中の名医たちが存分に働けるようにしてあげることがとても大切だと思います。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

【11月の養生(3)朝はパン派?ごはん派?】11/15配信メルマガ#20

「朝はパン♪」なんて言うCMも見かけますが、皆さん朝食にはパンを食べますか?

それともごはんですか?

いろいろなアンケート結果を見ると、パン派・ごはん派、だいたい半々のようですが、

漢方養生学的には、朝食にはごはん(お米)をオススメします!

お米は氣を上げて元氣をつけてくれる食物であり、反対に小麦は氣を下げて静める、

熱を冷ます作用があるからです。朝は眠っているカラダを目覚めさせて氣を上げていく

必要があります。そしてこれからはどんどん気温が下がり寒くなっていきますので、

なおさら朝食にはごはんが良いですね。

また、パンを食べるときに塗るバターやジャムなどは糖分や脂質が多いですし、パンを

自分で手作りされている場合はいいと思いますが、市販のパンには添加物などもかなり

たくさん含まれています。菓子パンを朝食代わりにしている人もいるかもしれませんが、

これは特に良くありません。菓子パンには大量の砂糖、質の悪い油、人工的な添加物等

がたくさん使われています。手軽に食べられて便利ですが、ぜひおにぎりなどに変えて

いきましょう。

もともと小麦が主食だった欧米諸国の人にとってはパン食もいいかもしれませんが、昔

からお米を食べてきた日本人のカラダ、胃腸にとっては、やはりお米が良いと思います。

秋は新米の美味しい季節です。朝食にはぜひお米を食べて、元氣に過ごしましょう。


朝は忙しくて時間がないとか、食欲があまり湧かないからと言って、朝食を摂らないと

いう人もいると思いますが、一日元氣に活動するためにも、朝ごはんを食べましょう。

朝は食欲がない、胃がもたれている、などの場合は、前日の夕食が影響しているかも

しれません。仕事の都合で夕食の時間が遅くなってしまう、夕食にお肉や揚げ物など

こってりした重たいもの(消化に時間がかかり胃腸に負担のかかるもの)を食べている、

というような場合は食生活を見直す必要があります。夜はできるだけ消化の良いもので、

量も少なめにしましょう。

夕食が遅くなってしまう場合はお味噌汁やスープにするのも良いと思います。旬の野菜

などをいろいろ入れて具沢山にすると、とても満足感がありますし、カラダも温まり

ますよ。


そして朝食の前には、少しでもカラダを動かしてから食べましょう。外に出て朝日を

浴び、できれば散歩や軽い体操などをすると、なお良いですね。カラダを動かすことで

内臓も目覚め、消化が良くなります。エネルギーに変わりやすくもなるので太りにくく

なるというメリットもあります。


「朝食が美味しく食べられる」というのは、ひとつの健康のバロメーターだと思います。

日中の過ごし方、夕食の内容、睡眠の質など、いろいろなことが影響してくると考えら

れますので、できるところから生活習慣、食生活を見直してみましょう。


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お読みいただきありがとうございました。

朝食に炊きたてのごはんを食べるか、コンビニなどで買った菓子パンを食べるかで、

我が家の子どもたちの機嫌も違うなと感じています。

多動、キレやすい、集中力がない、元気がない等、子どもたちの様々な精神的問題が

言われていますが、食べるものも影響しているのは間違いないと思います。

You are what you eat.あなたはあなたが食べたものでできている。食は人なり。ですね。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

【11月の養生(2)常在菌を大切に】11/8配信メルマガ#19

先週の皮膚と免疫力の話からもうひとつ、今週は免疫力を考える上でとても大切な

「常在菌」についてお伝えしたいと思います。


もともと日本人はキレイ好きな人が多く、抗菌・除菌・消臭・消毒などの様々な製品が

広く普及し使われていたと思います。

そして新型コロナウィルス騒動が始まってからは、さらに拍車をかけ、何でもかんでも

消毒、除菌しまくっているのが現状です。

細菌やウィルスは目に見えないものですし、たしかに不安ですよね。

お店や施設に出入りするたびに手指にシュッと消毒液を吹きかけて擦り込む、買い物

かごやカートの持ち手も消毒液を染み込ませたペーパーなどで毎回毎回よく拭きとる、

飲食店ではお客さんが入れ替わるたびにテーブルや椅子などを消毒する、こんな光景が

今ではどこへ行っても当たり前に見られます。

皆さん、そんなに一日に何度も消毒して、手が荒れませんか?


本来、身のまわりのすべてのものは細菌などの微生物に覆われており、私たち人間も

多くの微生物と共存しています。外界に接する皮膚、口腔内、大腸などにはものすごい

数の微生物(常在菌や常在ウィルス)がいることが正常な状態です。

菌=病気の原因になる、汚い、不潔、ニオイ(悪臭)の原因になる、など悪いイメージが

あると思いますが、ほとんどの微生物は除菌や消毒をしなくても、カラダに悪さをする

ことはありません。

むしろ常在菌はなくてはならない存在で、人間はそれらと共生することで、正常な免疫

反応を維持しています。

花粉症や食物アレルギーを持つ人が近年、爆発的に増えているのも、この過剰な除菌

行動が原因のひとつと考えられます。


子どもの頃からできるだけたくさんの種類の微生物と触れ合って、様々な微生物を取り

込み、日頃から「免疫の訓練」をしておくことがとても大切です。

乳幼児がいろいろなものを触わり、何でも口に入れたがる時期がありますが、これは

自分のまわりの環境の微生物を取り込もうとする本能的な行動とも考えられます。

もちろん手洗いや入浴、清掃などで清潔にすることは必要ですが、昨今のような過剰な

対応は見直すべきだと思います。子どもたちが様々な微生物に触れて、免疫力を鍛え、

訓練する機会を奪ってしまっているのです。今の子どもたちがこのまま成長したら、

これから先、どうなってしまうのでしょうか。


病気にならないように、感染しないようにと、せっせと除菌・消毒することがかえって

免疫力の低下や、様々な病気を招いているという事実を知ってほしいです。

過剰な抗菌・除菌・消毒・消臭は、人体にとってだけでなく、環境にもとても悪影響を

及ぼします。ぜひ、カラダにも、自然環境にも良いものを選んで使ってくださいね。

 

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今週もお読みいただきありがとうございました。

我が家も数年前から、洗剤やシャンプー、ボディソープ等々、化学合成製品を使うのを

止め、カラダにも自然にも優しいものに変えました。すると子どもたちもほとんど体調

を崩さなくなり、とても健康になったと実感しています。常在菌を大切にすることで、

免疫力がUPする。逆に言うと、常在菌を排除しすぎると免疫力が下がってしまうと

いうことです。

日頃から過剰に除菌・消毒するのではなく、様々な微生物に触れ、常在菌(もちろん腸内

細菌も)に優しい生活を心がけましょう!

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

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