【6月の養生(1)牛乳神話崩壊②】6/6配信メルマガ#47

先週は、近代酪農の現実をお伝えしました。

スーパーやコンビニで大量に売られている牛乳、学校給食で毎日出されている牛乳が、

どのように作られているか、まずはそこを知ってほしいと思いました。

そして今週は、牛乳を飲み続けるとカラダにどんな影響があるのかをお伝えしたいと

思います。


牛乳を飲むとおなかが痛くなる、ゴロゴロする、下痢をする、という方はいませんか。

古くから酪農を行ってきた欧米人と比べ、日本人は牛乳や乳製品を摂る習慣がなかった

ため、乳糖不耐症の人が多いと言われています。

乳糖は、哺乳類の母乳に含まれているもので、赤ちゃんのうちは乳糖分解酵素の働きが

活発で消化できるようになっていますが、成長とともに母乳を飲まなくなると乳糖分解

酵素の働きが低下していきます。そして代わりに食事(炭水化物など)を消化する酵素の

働きが高まります。それが哺乳類にとって自然なことなのです。

大人になっても母乳(牛の母乳=牛乳)を飲み続けるのは人間だけです。(あとは人間に

飼われているペットも飲んでいるかもしれませんが…)

これはとても不自然なことですね。


カルシウムを吸収するにはマグネシウムやビタミンD3が必要です。

しかし牛乳には多くのカルシウムが含まれていますが、それに比べてマグネシウムが

非常に少なくミネラルバランスが悪いです。カルシウム:マグネシウムの比率は2:1

(1. 5~1:1という意見もある)が望ましいと言われていますが、牛乳にはカルシウム

の10分の1以下しかマグネシウムが含まれていません。

日本ではカルシウムの重要性ばかりが言われてマグネシウムの必要性はあまり言われ

ませんが、マグネシウムが少なく、カルシウムばかり摂っていると、虚血性心疾患や

メタボリックシンドローム、骨粗鬆症になりやすいと言われていますので、その点も

注意が必要です。


また、リンの多量摂取はカルシウムの吸収を阻害します。

牛乳にはリンが比較的多く含まれている上に、現代の食生活では加工食品や冷凍食品、

清涼飲料水、スナック菓子など、様々なものにリンが含まれ、過剰に摂取している人が

多いのが現状です。

カルシウムの摂取を牛乳だけに頼っていると、逆にカルシウム不足になるおそれもあり

ます。


世界の中でも乳製品を多く摂取するアメリカや北欧の国で骨粗鬆症の発症率が最も

高いほか、日本の研究でも、牛乳やチーズ、ヨーグルトを常食する人は、骨折リスクが

2~4倍高くなっていたそうです。

牛乳や乳製品は、摂れば摂るほど骨を弱くするということです。

「カルシウム=牛乳=骨を強くする」という教えとは真逆で驚きますね。

長くなってきましたので、次週へ続きます。


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今週もお読みいただきありがとうございました。

牛乳をたくさん飲むと骨が丈夫になる、背が伸びる、と昔から言われてきましたが、

実際は違うということですね。

牛乳・乳製品はあくまで嗜好品であり、健康のためにカラダのためにと毎日せっせと

摂るものではありません。

お酒を飲む、たばこを吸う、お菓子を食べる、と同じように、「牛乳が好きだからたまに

飲む」と言うのであればそれは構わないと思います。

学校給食で毎日出されることに、個人的には違和感しかありません。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

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