【3月の養生(4)春の食養生】3/28配信メルマガ#37

満開の桜を見ると、テンションが上がり、とても幸せな、嬉しい気持ちになります。

桜は、日本人にとってやはり特別な花ですね。

皆さんお花見はされましたか?

まだ場所によっては制限があったりもしますが、陰から陽へと自然界の氣も変化する

春ですので、美しい桜を見ながら、ぜひどんどん氣を上げて行ってほしいと思います。


さて今週は、春の食養生というテーマで考えてみたいと思います。

先週まで「花粉症の養生」でもお伝えしましたが、まずは暖かくなる(気温が上がる

につれ、全体的な食事量を減らしていかなくてなりません。

そして、春は「解毒、デトックス」の季節です。

冬に溜め込んだ老廃物や余分なものをどんどん排泄していきましょう。

そのためには、苦味のあるものを積極的に摂ると良いです。

苦味のあるものは、「清熱解毒」と言って、カラダの熱を冷まし、デトックスしてくれる

作用があります。

春になると出てくる、山菜、木の芽、ふき、菜の花、たけのこ、うど、などがオススメ

です。

春野菜も様々出てきます。キャベツやグリンピース、さやえんどう、アスパラガスなど、

肉や油ものは減らして、緑の野菜を増やしましょう。


また、五行色体表を見ると、春と関わりが深いのは五臓だと「肝」、五味だと「酸」

なっています。

「肝」は疏泄(代謝・排泄)をおこなうところで、解毒の働きもしてくれています。

春は肝の働きを高めることも大切です。

適度に酸味のあるものを摂ることで、肝の働きを助け補ってくれます。

旬のイチゴや、オレンジやグレープフルーツなどの他、紅茶をレモンティーにしたり、

揚げ物にレモンを絞ったり、また、はちみつレモンなども良いですね。

柑橘類は香りがよく、氣の巡りも良くしてくれますので、ぜひ取り入れてみてください。

(ただし、過ぎたるは及ばざるが如し、どんなものも摂り過ぎは良くありませんので、

バランスを考えましょう)


最後に、春に特に要注意の食材があります。

エビ・カニ・イカ・ニラ・ソバ

これらは、もともとアレルギーではない人も、この時期に食べると、じんましんなどの

アレルギー症状が出ることがあるそうなので気をつけましょう。

組み合わせていくつか同時に食べるとより出やすいようです。

アレルギー体質の人は、特に気をつけましょう。


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お読みいただきありがとうございました。

冬眠から覚めた熊がまず食べるのが、「ふきのとう」だそうです。

野生動物は本能で分かっているのですね。

子どもの頃は美味しく感じなかった苦味も、歳を重ねるごとに美味しく感じるように

なりました。

旬の食材を取り入れながら、美味しく楽しくデトックスしていきましょう。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

ふきのとう

【3月の養生(3)花粉症は養生で改善できる③】3/21配信メルマガ#36

春は三寒四温と言われますが、まさにそんな気候が続いていますね。

半袖で過ごせるぐらいの陽気になったと思ったら、真冬のような寒さに逆戻り。

朝晩の気温差も大きいですし、体調管理が一番難しい季節ですね。

昨日が暖かかったからと薄着で出かけてしまってとても寒い思いをしたなんて話も

聞きます。必ず天気予報をチェックしてから服装を決めましょう。


先週のメルマガでは、花粉症に関する養生について、

冷やさないことと、食べ過ぎに気をつけること(量を減らすだけでなく、食べ方や内容に

も気をつけること)をお伝えしました。

花粉症の症状が出ている方は実践してみましたか?

そして何か変化を感じましたか?

いつもお伝えしていますが、養生は実践しないと意味がありません。

やってみて変化を感じて、改善しなかったらまた別の方法を試してみる。

何を食べたら悪化するのか、どんなことをしたら改善するのか。

いろいろな方法を試して、自分に合った養生法を見つけていってください。


さて、花粉症に関して、他に気をつけるポイントとしては、

自律神経のリズムをしっかり作り、自律神経のバランスを適正に保つ、ということです。

赤白の漢方養生学のテキストをお持ちの方は12ページのグラフを見てください。

この健康リズムラインのように、しっかりメリハリがついたリズムができていますか?

不調リズムラインのようになっていませんか?

免疫反応も交感神経と副交感神経のバランスです。

どちらに偏りすぎても、免疫不全、免疫過剰になってしまい、良くありません。

その都度、適正に自律神経のバランスが取れていることが大事です。

自律神経のリズムとバランスを意識して過ごしましょう。


花粉症の症状がひどいと家にこもりがちになりますが、副交感神経が優位すぎる状態が

続くと、アレルギー症状がひどくなります。

特に朝の過ごし方は重要です。早起きをして朝日を浴び、散歩や軽い運動などをして

交感神経を立ち上げやすくしましょう。日中もできるだけ活動的に過ごしてください。


そして最後に、アレルギー症状はやはり腸内環境と深く関わっていますね。

五行論でも、肺と大腸は表裏の関係。何千年も昔から経験的に分かっていたのですね。

腸内環境のことに関しては、昨年10月、第4週目のメルマガでお伝えしましたので、

よろしければ読み返してみてください。


今の自分の状態を観察しながら、ひとつずつ養生を実践していってください。

だんだんと薬なしで過ごせるぐらいに改善していきますよ!

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今週もお読みいただきありがとうございました。

私自身がひどい花粉症だったのが、今は薬を飲まず、養生で対応できるようになった

ので、お伝えしたいことがたくさんあり、3週に渡って花粉症やアレルギーについての

内容になりました。

花粉症ではない方にとってはそれほど興味がない話だったかもしれませんが、花粉症は

今や国民病。

たくさんの方がつらい症状と付き合っていると思いますので、ぜひアドバイザーの

皆さんから、養生で改善できることをお伝えしていただけたらと思います。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

2022.3.20 漢方養生と宮廷料理を楽しむ会

春は寒暖の差や、環境の変化などストレスの要因がたくさんある季節です。

私たちの体は自律神経に支配されているので、自律神経のバランスを整えることが健康につながります。

気温の変化に合わせて体温調節や血圧のコントロールをしてくれる自律神経は「肝」と深く関わっています。

肝の状態がよくないと自律神経がうまく働かず、様々な病気を引き起こすことがあります。

肝がのびのびと機能するためには「逍遥とする」ことが大切です。

自然の中に出て、思いっきり体を動かしたり、花を愛でたりして春を満喫しましょう!

山岡シェフが手にされているのはスッポンの甲羅(腹部)で、生薬では亀板(清虚熱、補陰)といわれるものです。

前菜(海鮮のライスペーパー包み揚げ・マコモダケのスパイシー衣・蒸し鶏の麻辣ソースがけ・アオリイカの雪菜和え・海老マヨネーズ和え)

海老の黒酢ソース

豆腐と海鮮の蒸し物タイのシーズニングソース味

トマトと卵のスープ

杏仁豆腐フルーツ添え

銀絲巻

【3月の養生(2)花粉症は養生で改善できる②】3/14配信メルマガ#35

だいぶ気温も上がり、花粉の飛散量がピークを迎えていますね。

花粉症の皆さん、症状は出ていますか?

私は日々、花粉を感じています(苦笑)。

日によって症状も様々変化します。

やはり不養生してしまうとひどくなりますし、どんなものを食べたかによってもかなり

影響を受けるのを実感します。

先週のメルマガでは、花粉がカラダのバランスが崩れていることを教えてくれている、

薬に頼るのではなく養生で症状を軽くしましょうということをお伝えしました。

では具体的にどんな養生をしていったら良いか、考えてみましょう。


まずひとつめ。

花粉症のときは、透明で薄くて水っぽい鼻水が大量に出る、という方も多いのではない

でしょうか。

この「薄くて水っぽい鼻水」というのは、寒熱でいうと「寒」の状態ですね。

五行で見ると、鼻は「金」の仲間、肺と繋がっていると考えられます。

すなわち、このような症状がある場合は肺が冷えているというサインです。

冬でも冷たいものを飲んだり食べたりしてカラダの内側から冷えている、暖かくなり

薄着をして冷やしてしまっているなど思い当たることはありませんか。

暖かくなると冷たいものが欲しくなったり、薄着をして春のファッションを楽しみたく

なりますが、春は三寒四温、急に気温が下がることもありますし、まだ冷たい風も

吹いています。飲み物は温かいものにして、首元などはストールを巻くなどして特に

冷やさないように気をつけましょう。

また、寒い、冷えていると感じたら、自らカラダを動かして、筋肉を使ってカラダの

内側から温まりましょう。


次にふたつめとして、目や目の周り、皮膚の痒みがひどい方も多いでしょう。

「小熱則痒」という言葉がありますが、痒みというのは熱が原因です。

カラダに余分な熱がこもっている、陰(カラダの潤い)が不足しているなどの場合に痒み

が悪化します。

余分な熱は、食べ過ぎが原因です。気温が上がってきたら、食べる量を減らさなくては

ならないのに、冬と同じように食べていては食べ過ぎです。

カロリー=熱量。

痒みというサインを出して、カロリーオーバーですよ、と教えてくれているのです。

ベタベタした目やにが増える、鼻水や痰が増える、これらも食べ過ぎのサインです。

そんなときは、

腹七分を心がける

時間が来たからではなく、しっかり空腹を感じてから食べる

よく噛んでゆっくり食べる

肉・米・油・砂糖・濃厚なものは減らし、野菜や苦味のあるもの(熱を冷ます)を摂る

刺激物はなるべく控える

など、食べる量だけでなく、食べ方や内容にも気をつけましょう。

食事は毎日のことですし、とても大事です。

食べる物を見直すだけで、全然症状が違いますよ!

(次週へ続きます)

 
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今週もお読みいただきありがとうございました。

冷えには一年中気をつけてほしいですが、冬から春への季節の変わり目は毛穴も緩み、

寒邪や風邪が侵入しやすくなりますので一番気をつけるべき季節です。いきなり薄着に

なるのではなく、寒暖差も大きいですので気温に対応できるようにしておきましょう。

また、食べ過ぎが確実に花粉症を悪化させるというのは、私自身が実体験済みです。

症状がひどい方は、薬を飲んで症状を抑えてたくさん食べ続けるのではなく、まずは

食べる量を減らしてみてください。本当に変わります。症状が軽くなります。

養生は実践あるのみです!

花粉症の話、次週へ続きます。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

【3月の養生(1)花粉症は養生で改善できる①】3/7配信メルマガ#34

先週から気温が上昇し、日中は春の陽気ですね。

花粉症の方は、症状が出始めたのではないですか?

私はちょうど先週の月曜日から花粉を感じるようになりました。

もともとひどい花粉症で薬に頼りまくっていた私は、不養生しているとすぐに症状が

出てきます。

今回も、はじめの数日は鼻水がたくさん出てきて、2~3日後にはひどい目のかゆみも。

喉は少しイガイガしてかゆいような感じがあり、大量の鼻水のせいか、頭もなんとなく

ぼんやりしてきます。

数年前の自分だったら、すぐに病院に行って抗アレルギー剤を処方してもらっていた

でしょう。アレルギーだから仕方ない、薬でなんとかしよう、という考えでしたので。

しかし小野満先生に出会って、漢方養生学に出会って、180度変わりました。


花粉やウィルスが悪いわけではない。

花粉やウィルスは教えてくれているのだ。

「あなたのカラダのバランスが崩れていますよ」って。


何か症状が出たら、自分の生活を振り返るチャンスです!

・食べ過ぎていないかな

・冷えていないかな

・運動不足じゃないかな

・睡眠不足じゃないかな

・ストレスが溜まっていないかな

・腸内環境は乱れていないかな

・自律神経のリズムがちゃんと整っているかな


ひとつずつ原因を考えて養生していくと、薬に頼らずに症状が楽になっていきます。

人間のカラダって、本当にすごいなぁと実感します。

自分の免疫がしっかり働いてくれていたら、ウィルスが入ってきてもちゃんと対応して

くれますし、花粉にだって過剰に反応しなくなります。


バランスが崩れた状態で放置しておくと、気付かないうちに大きな病気へと繋がって

いく可能性があります。

でも小さな崩れの状態で養生すれば、元に戻せます。

花粉やウィルスが教えてくれているのです。養生しなさいよ、と。


鼻水も目のかゆみもすべてカラダからのサイン、カラダからの声です

ここで薬に頼って症状を抑えてしまうと、カラダの声が聞こえなくなってしまいます。

症状が消えて楽になると養生しなくなります。

ですから薬とはうまく付き合わないとなりません。

薬を使う場合も必ず養生しましょう。


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お読みいただきありがとうございました。

養生はお金もかからずにすぐにできることばかりです。

その考え方のベースとして、漢方養生学®を学ぶと理解が深まりますし、様々な場面に

応用できるようになります。

まだ漢方養生アドバイザー®を取得されていない方は、ぜひ一緒に学びましょう。

お気軽にお問い合わせくださいね。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

【2月の養生(4)気温上昇中につき要注意!】2/28配信メルマガ#33

あっという間に2月も今日で終わり、明日から3月、いよいよ春本番ですね。

太陽も高くなり気温も段々と上昇し、日中はぽかぽか陽気になってきていますね。

明るい春の雰囲気、私は大好きです。


が、しかし、ここで気をつけなければならないことがひとつ!

昨年の夏から何度もお伝えしていますが、気温が上昇するにつれて、食べる量を減らし

ましょう!

これは本当に大事なことです。

人間は食べたものを体内で燃やして熱(体温)を生み出しています。

気温が低い冬の間はたくさんの燃料が必要ですが、気温が高くなるにつれて、体温と

気温の差が少なくなります。ですから燃料も少なくて済みます。

それなのに冬と同じように食べ続けていたらどうなるでしょう。

カラダにとってカロリー、熱量が過剰になってしまい、様々なトラブルを引き起こします。

腫れ物を作ってみたり、痒みや炎症を引き起こしたり、もちろん花粉症も悪化します。

これはカラダからのサインです。

薬で治すのではなく、まずは原因を考えて養生しましょう。

薬で症状を抑えてしまうと、養生しなくなります。

これが現代医学の本当に良くないところです。

薬は強力に症状を抑えます。それで治ったような気がしてしまうのです。

でも無理やり薬で症状を抑えているだけなので、根本は治っていません。

カラダは日々、様々なサインを出し続けています。

無視しないで、カラダの声に耳を傾けてください。


気温が高くなってきたら、

・食べる量を全体的に減らす

・肉、油もの、米、こってり濃厚なもの、砂糖たっぷりの甘いものは特に減らす

・春野菜や山菜など、春が旬のものや苦味のあるものを食事に取り入れる

この3つは忘れずに。

プラス、自らカラダを動かして気血の巡りを良くし、発散できるとなお良いですね。


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お読みいただきありがとうございました。

春は一年のスタートの季節。春にしっかり養生できるかで一年の体調が決まると

言っても過言ではありません。

様々なトラブルが出やすい季節です。

できるところからひとつずつ実践していきましょう!

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜