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【5月の養生(5)牛乳神話崩壊①】5/30配信メルマガ#46

学校給食では、今も変わらずほぼ毎日牛乳が出ています。

成長期の子どもには、十分な量のカルシウムが必要ですし、子どもだけでなく大人も

骨粗鬆症の予防に積極的にカルシウムを摂りましょうと言われています。

牛乳をそのまま飲まなくても、毎日ヨーグルトを食べているという方も多いかもしれ

ません。

日本人のほとんどが「カルシウム=牛乳」という刷り込みがあるのではないでしょうか。


牛乳は、名前の通り牛のお乳です。お母さん牛が子牛の成長のために飲ませるものです。

その、栄養がいっぱい詰まった牛乳を人間は分けてもらっています。

子牛は成長すれば、そのうち牧草などを食べるようになり、母乳(牛乳)は飲まなくなり

ます。

人間も同じですね。歯が生え、離乳食からだんだんと普通のご飯が食べられるように

なれば母乳やミルクは卒業します。

子牛が飲むための牛乳を人間が飲む、さらに大人になっても飲み続けるというのは、

何か違和感を覚えませんか。


スーパーで大量に売られている牛乳や、学校給食で出されている牛乳は、どのように

作られているのでしょうか?

「牧場」というと、牛乳のパッケージに描かれているような広大な自然の中で、牛たち

がゆったりのびのびと過ごし、自由に歩き回ったり牧草を食べたりしながら過ごして

いるようなイメージがあるかもしれません。

しかし実際には、日本のほとんどの牧場では、牛たちは身動きがとれないほど狭い牛舎

の中で飼われています。自由に歩き回ったり、外に出たりすることもできず、人間に

与えられる餌を食べるしかありません。


その飼料にも問題があります。

牛は本来、草を食べる動物なので、体(消化器や内臓)のつくりもそのようにできて

います。ですがほとんどの牧場では、安い値段でたくさんの牛乳をとるために、穀物の

餌をたくさん与えます。

うまく消化できず、体に合わない餌を食べ続けると、牛たちは数年で体を壊してしまい

ます。

牛乳を出せなくなった牛は、すぐに食肉用として出荷され、殺されてしまいます。

ほとんどの牛は、狭い牛舎の中で、自由もなく、体に合わない餌を与えられて、牛乳を

搾り取られ、一生を終えていくのです。


このような事実を、皆さんはご存じでしたか?

私は、数年前に牛乳について調べてみるまで、恥ずかしながら特に考えたことも

ありませんでした。

子ども時代は当たり前に給食の牛乳を飲んでいましたし、大人になってからもスーパー

で購入していました。


長くなりますので、今週はこの辺で。

来週は牛乳を飲み続けると、カラダにどんな影響があるのかをお伝えしたいと思います。


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お読みいただきありがとうございました。

このような事実を知り、とても悲しく、牛たちに本当に申し訳ない気持ちになりました。

このように作られている牛乳を、飲みたいと思いますか?

私はあまり飲みたくなくなりました。子どもたちにも、積極的には飲ませたくないなと

思いました。

大量生産されている牛乳を飲むということは、自分もこのような酪農に加担している

ことになります。

戦後の食糧難、栄養不足の時期ならともかく、こんなに食べる物が豊富にある現代で、

本当に毎日、牛乳や乳製品を摂取する必要があるのか、今一度考えてみてほしいと思い

ます。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

【5月の養生(4)そろそろ梅雨の準備を②】5/23配信メルマガ#45

先週に引き続き、今週も、梅雨に備える養生についてお伝えしたいと思います。


まずは、全体的に食事量、カロリーを抑え、カラダに余計な湿を生みやすい食べ物は

なるべく減らしましょう、ということでした。

そして、食べる際には、温熱性・燥性のある薬味やスパイスを上手く使いましょう

ということをお伝えしました。

また、湿が溜まってカラダが重だるい、浮腫みが気になる、という方は、利尿作用の

ある食材を取り入れるのも良いですね。(具体的な食材は、赤白のテキスト「現代漢方

養生学」の巻末付録のページを参照してください。)


梅雨の時期は、五行で言うと「土」になります。五行色体表を見ると「長夏」と書いて

ありますが、雨が多く、ジメジメした季節のことですね。(また「土用」と書いてある

ものもあります。土用は季節の変わり目のことです。)


「土」の仲間を見ていくと、「脾」「胃」「湿」「甘」「黄」「思」などがあります。

東洋医学でいう「脾」とは、解剖学的な脾臓のことではなく、食べた物を消化吸収し、

栄養や水分を全身に巡らせる働きのことを言います。


「脾」は湿を嫌います。ですから外界から湿気の影響を受けやすい梅雨の時期は、特に

脾の働きが悪くならないように気を付けたいところです。

冷飲食は胃腸をダイレクトに冷やし、働きを弱めてしまいます。

気温が上がると冷たいものが美味しく感じますが、内臓が冷やされて良いことはひとつ

もないと言ってもいいぐらいです。飲み物は常温か温かいものがいいですね。

スッキリしたいときは、レモンなどの柑橘類を入れたり、常温でも炭酸水にしたりする

と良いですよ。


また、黄色い食材や甘味のある食材は脾胃の氣を補い、働きを高めてくれます。

ここでの甘味とは、砂糖の甘さではなく、食材の持つ自然な甘さのことです。

お砂糖たっぷりのベタベタしたものは、湿を生む原因になりますので気を付けましょう。


そして、「脾」と関連のある感情は「思」となっています。

思考・思慮が行き過ぎ、思い悩むと、食欲が落ちるという経験は皆さんもありませんか。

あれこれ考え過ぎたり、いつまでもくよくよ思い悩んだりしていると、脾胃の働きも

悪くなってしまいます。心の在り方も大切ですね。


外界の湿度や気温の影響を受けやすい、不快な症状が出やすいという人は、もともと

氣が低い人が多いです。

飲み物や食べ物に氣を付けることももちろんですが、まずは自律神経のリズムを整える

ことが大切です。

朝日を浴びて、カラダを動かし、交感神経をしっかり立ち上げる。夜はぐっすり眠れる

ように夕食は軽めに。一日の生活の中で、しっかりメリハリをつけるように意識して

ください。

自らしっかりカラダを動かして、氣を上げ、巡らせ、発散させていきましょう!


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お読みいただきありがとうございました。

病気の原因となる邪気(六邪)のうち、湿邪というのはなかなかやっかいで、治り

にくい、経過が長引く、繰り返し再発するなどの特徴があります。

カラダがだるい、浮腫み、関節が重だるく痛んだりするなどの他に、ジュクジュクした

湿疹が出ることもあります。

先週、今週とお伝えしたことに氣を付けて、不快な症状がなるべく出ないように、

また出たとしても早めに対処できるようにしていきましょう。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

2022.5.22 漢方養生と宮廷料理を楽しむ会

これからの季節は湿気が多くなります。

体内に湿がたまり、うまく排出されないと「痰」というものを生み出し、

めまいや胃もたれ、頭痛などの症状を起こすことがあります。

湿を排出してくれるのは脾胃(胃腸)です。これからの養生は脾胃の状態をよくし

体内に湿を貯めないようにすることが大切です。

これから旬をむかえる枝豆やトウモロコシは湿を排出してくれる食べ物です。

積極的に食卓に取り入れていきましょう。

また日々気温が高くなるので、食べる量を減らしていくことも重要です。

じめじめうっとうしい梅雨を養生で快適に過ごしましょう♪

小野満先生と山岡シェフはゴルフを楽しまれたようです。

エビの黄味衣揚げ・ホタテとニラの和え物・蒸し鶏のネギと生姜のソースがけ・マコモダケ・砂肝とキュウリの和え物(左上)
豚バラ肉の蓮の葉包み(右上)
鶏の豆鼓あんかけ(左下)
豆腐干麺(下段真ん中)
クリームチーズ風味豆乳プリン

【5月の養生(3)そろそろ梅雨の準備を① 】5/16配信メルマガ#44

先週の火曜日、漢方養生アドバイザー仲間4人で、神代植物公園へ行ってきました。

ちょうど「春のバラフェスタ」が始まった日で、平日でしたがけっこう混んでいました。

400品種、5200株のバラはほぼ満開で、本当に圧巻でした!

様々な色のバラは見た目にも美しく、とても良い香りで癒されました。

やはり自然に触れるのはいいですね。お花からは元氣、エネルギーをもらえます。

マスクを外して、バラの香りと5月の爽やかな風、緑鮮やかな自然を楽しんできました。


さて、先週は変わりやすいお天気で、雨の日も多かったですね。雨で気温が上がると

蒸し暑く、エアコンをつけたくなったり、冷たいものが欲しくなったりします。

例年、梅雨の時期は6月初め~7月半ばぐらいですが、養生は早め早めに始めておく

ことが大切です。もう梅雨の準備を始めていきましょう。

梅雨といえばやはりジメジメとした湿気、湿度の高さを不快に感じる人が多いでしょう。

「外因は内因を通じて発症する」です。

体内に湿が溜まっていると、外界の湿気の影響を受けやすく、カラダがだるくなる、

むくみやすくなる、関節が重く痛む、などのつらく不快な症状が現れます。

ですから、体内の湿気を取り除いておくこと、余計な湿気をカラダに与えないように

することが大切です。


まずは食事の内容を見直してみましょう。

気温の上昇とともに、カラダはたくさんの体温を生み出す必要がなくなるので、全体の

摂取カロリー、食べる量を減らしましょう、ということはいつもお伝えしています。

肉、米、油もの、味の濃いもの、こってりした濃厚なものは湿を生みやすいので、特に

気を付けましょう。

でもまったく食べないのも食事の楽しみがなくなってしまいますので、その際は薬味を

上手く使いましょう。


薬味やスパイスは香りがよく、氣の巡りを良くしてくれますので、胃もたれしにくく

なります。

また薬味やスパイスには温熱性の性質のものが多いです。料理に添えて一緒に摂る

ことで胃腸を温めて働きを良くし、消化を助けてくれます。

胃腸は冷えると働きが悪くなり、湿を生みやすくなります。

気温が上がってくると冷たいものが欲しくなりますが、胃腸が弱ってしまいますので

胃腸の弱い人や湿気の影響が気になる人は特に、冷飲食も避けましょう。


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今週もお読みいただきありがとうございました。

神代植物公園の後は、深大寺にお参りし、深大寺そばを食べてきました。

植物公園はバラ以外にも様々な花があり、どの季節に行っても楽しめますよ。

良いお散歩コースだと思いますのでぜひ行ってみてくださいね。

(バラフェスタは5月29日までだそうです。)

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

【5月の養生(2) 空腹のメリット 】5/9配信メルマガ#43

ゴールデンウィークが終わりましたね。

連休の前半は季節が逆戻りした寒さで、厚手の上着を引っ張り出しましたが、後半は

気温も上がり晴天に恵まれました。

テレビでは、今年は制限がないゴールデンウィークで、たくさんの人が出かけていると

報道されていました。皆さんはどこかお出かけになりましたか?

新緑がとても氣持ちの良い季節です。この連休お仕事などでお出かけできなかった方も、

ぜひ爽やかな今の季節を楽しんでくださいね。

先月のメルマガでもお伝えしましたが、連休明けは五月病のような症状が出ることも

あります。無理しすぎず、自然の中で氣をもらい、氣を上げていきましょう。


さて、先週のメルマガでは「現代人は明らかに食べ過ぎです。しっかり空腹を感じて

から食べましょう。」ということをお伝えしました。

では、空腹を感じる(食べない時間をしっかりと作る)とカラダにとって何が良いのか、

どんなメリットがあるのか見ていきましょう。


まず、働き続けている胃腸を休ませてあげることができます。

1日3食しっかり食べると、消化するのに、なんとフルマラソンを完走するぐらいの

エネルギーを必要とすると言われています。高脂肪、高タンパクの食事や、いつも量を

たくさん食べ過ぎていると、内臓が疲弊します。毎日フルマラソンをさせられていると

思ったらカラダにとって相当な負担をかけていることがわかりますね。


内臓をきちんと休ませてあげると、カラダが本来の働きを取り戻し、全身の細胞が

活性化し、病気の予防・改善に役立ちます。

味覚や嗅覚など五感が鋭くなり、薄味で良くなったり、飲酒量が自然と減ったりする

効果も見られます。


そして、白血球が活性化し免疫力が上がるので、感染症などの病気に強くなります。

また、食べ物から有害物質が入ってこないと、肝臓はこれまで蓄積していた有害物質の

解毒に専念することができ、肝臓の働きも改善します。

体内に蓄積していた有害物質が無毒化され、体外へ排泄されると、大腸もキレイになり

腸内環境が整います。腸内環境の改善が大切なのは皆さんもご存知の通りです。


さらに、空腹になると「サーチュイン遺伝子」にスイッチが入ります。

サーチュイン遺伝子は、若返り遺伝子、長寿遺伝子とも呼ばれ、細胞を修復し若返らせ、

老化のスピードを送らせてくれる、様々な病気の発症を抑えてくれる、という働きが

あります。

いつも満腹になるまでエサを与えたサルと、エサの量を制限していたサルでは、老化の

スピードがまるで違ったという実験もあります。空腹のサルのほうが若々しく精悍な

顔つきなのに対し、満腹まで食べていたサルの顔はシワだらけでした。


これだけ見てきても、食べすぎないで、空腹の時間をしっかり作る、というのがとても

大切なのがわかりますね。

お腹がぐぅ~と鳴ったら、すぐに食べ物を口にするのではなく、空腹の様々な効果を

思い出しながら空腹の時間を楽しみましょう。


野生動物は、お腹がすいた時に必要最小限しか食べません。それでも元氣に走り回って

いますし、滅多に病気はしません。人間も動物であることを忘れず、この飽食の時代を

元氣に生きていくためには、意図的に食べない時間を作り出さなければならないのかも

しれません。


食べ過ぎていると感じる人は、無理のない範囲で、「1食抜く」や「1日のうちで食べ

ない時間を12~16時間作る」、ところから始めてみてくださいね。


※本格的な(何日も食事をとらない)断食やファスティングは、専門家の指導のもとで

おこなってください。


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今週もお読みいただきありがとうございました。

この1週間、お腹がなる音をしっかり聞いてから食べる、ということを意識して過ごし

てみましたか?そして、何か体調の変化や体感はありましたか?

養生はとにかく実践することが大事です。同じことをやっても、同じものを食べても、

カラダの反応はひとりひとり違います。同じものが全員に当てはまることはありません。

実践、行動し、自分の体調の変化を感じてカラダの声を聴いてみてください。

勉強して頭で知識を得ても、生活に活かせなかったら意味がありません。

「知識」よりも「知恵」です。先人の知恵の宝庫である漢方養生学。ぜひ一緒に学んで、

周りの方に伝え、後世に残していきましょう!

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜