【5月の養生(2) 空腹のメリット 】5/9配信メルマガ#43

ゴールデンウィークが終わりましたね。

連休の前半は季節が逆戻りした寒さで、厚手の上着を引っ張り出しましたが、後半は

気温も上がり晴天に恵まれました。

テレビでは、今年は制限がないゴールデンウィークで、たくさんの人が出かけていると

報道されていました。皆さんはどこかお出かけになりましたか?

新緑がとても氣持ちの良い季節です。この連休お仕事などでお出かけできなかった方も、

ぜひ爽やかな今の季節を楽しんでくださいね。

先月のメルマガでもお伝えしましたが、連休明けは五月病のような症状が出ることも

あります。無理しすぎず、自然の中で氣をもらい、氣を上げていきましょう。


さて、先週のメルマガでは「現代人は明らかに食べ過ぎです。しっかり空腹を感じて

から食べましょう。」ということをお伝えしました。

では、空腹を感じる(食べない時間をしっかりと作る)とカラダにとって何が良いのか、

どんなメリットがあるのか見ていきましょう。


まず、働き続けている胃腸を休ませてあげることができます。

1日3食しっかり食べると、消化するのに、なんとフルマラソンを完走するぐらいの

エネルギーを必要とすると言われています。高脂肪、高タンパクの食事や、いつも量を

たくさん食べ過ぎていると、内臓が疲弊します。毎日フルマラソンをさせられていると

思ったらカラダにとって相当な負担をかけていることがわかりますね。


内臓をきちんと休ませてあげると、カラダが本来の働きを取り戻し、全身の細胞が

活性化し、病気の予防・改善に役立ちます。

味覚や嗅覚など五感が鋭くなり、薄味で良くなったり、飲酒量が自然と減ったりする

効果も見られます。


そして、白血球が活性化し免疫力が上がるので、感染症などの病気に強くなります。

また、食べ物から有害物質が入ってこないと、肝臓はこれまで蓄積していた有害物質の

解毒に専念することができ、肝臓の働きも改善します。

体内に蓄積していた有害物質が無毒化され、体外へ排泄されると、大腸もキレイになり

腸内環境が整います。腸内環境の改善が大切なのは皆さんもご存知の通りです。


さらに、空腹になると「サーチュイン遺伝子」にスイッチが入ります。

サーチュイン遺伝子は、若返り遺伝子、長寿遺伝子とも呼ばれ、細胞を修復し若返らせ、

老化のスピードを送らせてくれる、様々な病気の発症を抑えてくれる、という働きが

あります。

いつも満腹になるまでエサを与えたサルと、エサの量を制限していたサルでは、老化の

スピードがまるで違ったという実験もあります。空腹のサルのほうが若々しく精悍な

顔つきなのに対し、満腹まで食べていたサルの顔はシワだらけでした。


これだけ見てきても、食べすぎないで、空腹の時間をしっかり作る、というのがとても

大切なのがわかりますね。

お腹がぐぅ~と鳴ったら、すぐに食べ物を口にするのではなく、空腹の様々な効果を

思い出しながら空腹の時間を楽しみましょう。


野生動物は、お腹がすいた時に必要最小限しか食べません。それでも元氣に走り回って

いますし、滅多に病気はしません。人間も動物であることを忘れず、この飽食の時代を

元氣に生きていくためには、意図的に食べない時間を作り出さなければならないのかも

しれません。


食べ過ぎていると感じる人は、無理のない範囲で、「1食抜く」や「1日のうちで食べ

ない時間を12~16時間作る」、ところから始めてみてくださいね。


※本格的な(何日も食事をとらない)断食やファスティングは、専門家の指導のもとで

おこなってください。


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今週もお読みいただきありがとうございました。

この1週間、お腹がなる音をしっかり聞いてから食べる、ということを意識して過ごし

てみましたか?そして、何か体調の変化や体感はありましたか?

養生はとにかく実践することが大事です。同じことをやっても、同じものを食べても、

カラダの反応はひとりひとり違います。同じものが全員に当てはまることはありません。

実践、行動し、自分の体調の変化を感じてカラダの声を聴いてみてください。

勉強して頭で知識を得ても、生活に活かせなかったら意味がありません。

「知識」よりも「知恵」です。先人の知恵の宝庫である漢方養生学。ぜひ一緒に学んで、

周りの方に伝え、後世に残していきましょう!

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

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