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【12月の養生(1)みかんの効能】12/6配信メルマガ#23

12月に入りました。いよいよ今年も残り1ヶ月をきりましたね。

毎年毎年、一年が本当にあっという間に過ぎて行くように感じます。

皆さんは、今年はどんな年でしたか?

年の瀬は慌ただしいですが、そんな中でも今年を振り返り、来年の目標を立てる時間を

とるのも良いかもしれないですね。忙しいときほど、心に余裕を持ちたいものです。


さて、11月の終わり頃から朝晩の気温がまた一段と下がり、季節は晩秋から冬へと

変わってきたように感じます。もう暖房も必要になってきますね。

我が家でも11月の半ばを過ぎた頃、こたつを出しました。

子どもたちは宿題をする時も、テレビを見る時も、ずっとこたつに入っています(笑)。

「こたつにみかん」と言えば、昔から日本の冬の風物詩ですね。

みかんも旬を迎え、今の時期が一番美味しく、栄養もたくさん詰まっていると思います。


温州みかんの性質は、五味:甘・酸、五性:温性、帰経:脾・胃・肺、となっています。

温性、つまり、カラダを温めてくれる果物なのですね。

みかんの皮を剥くとある白い筋や薄皮(袋)には、ヘスペリジンが豊富に含まれていて、

血流を良くする効果や、動脈硬化の予防効果があると言われています。

白い筋もなるべく取らずに一緒に食べると良いですね。

また、みかんの皮を剥くと、柑橘の良い匂いがしますが、皮には精油が含まれており、

氣の巡りを良くしたり、リラックスさせたりする効果があります。


みかんの皮を乾燥させたものは「陳皮」という名前で漢方薬としても使われます。

「陳」というのは、「古い」という意味で(新陳代謝の陳ですね)、古いものほど良いと

されているため、そう呼ばれます。

効能は、氣の流れを良くして胃もたれや腹部膨満感、むかつきなどを改善し、また痰が


多い咳にも用いられます。陳皮は七味唐辛子にも入っていますね。

みかんには他にもビタミンC、β―クリプトキサンチン、食物繊維なども豊富に含まれ

ています。今が旬のみかんを食べて、元氣に寒い冬を過ごしましょう!

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今週もお読みいただきありがとうございました。

今ほど家の気密性も高くなく、エアコンなどの暖房器具もなかった昔は、冬は本当に

寒くて過酷な季節だったと思います。

こたつで暖を取り、温性のみかんを食べる、これも先人の知恵と経験ですね。

冬でも家の中では薄着で過ごせるぐらいの現代は、「こたつでアイス」という人もいる

かもしれませんが、冬に冷やすのは特に良くないですので、気を付けましょうね。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

2021.12.1 第7回漢方養生アドバイザー®スキルアップ講座を開催しました!

「風邪」をテーマにアドバイザーの方々から質問や悩みを出していただき、

ディスカッションを行いました。

池田先生と小野満先生を交え、西洋医学的なとらえ方、東洋医学的なとらえ方から

風邪について学ぶことができました。

日々の養生で風邪を防ぐことが、万病の予防につながると思います。

寒さが厳しくなる季節に備えて養生して元気に過ごしましょう♪

【11月の養生(5)風寒証と風熱証】11/29配信メルマガ#22

先週に続き、風邪のお話です。

実は「風邪(かぜ)」というのは正式な病名ではありません。

西洋医学的には「急性上気道炎」と言います。ウィルスなどが上気道(鼻や喉)に感染

することで炎症が起き、発熱、倦怠感、くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、喉の痛み、咳、痰

などの様々な症状があらわれます。

現代医学での治療法は、解熱鎮痛剤や抗アレルギー剤、咳止めなどの薬で症状を抑え、

安静にするというものになるでしょう。


西洋医学では「この病気(病名)にはこの薬」と決まっていますが、東洋医学では、その

症状や原因から病気を弁証し、寒熱・虚実・表裏を判断して治療をします。

ですから、症状が同じでも違う漢方薬を用いることがありますし、逆に症状は全く違う

のに同じものを使うということもあります。


漢方薬では「風邪といえば葛根湯」のイメージがありますが、ひとことに「風邪」と

言っても、それぞれ証は違います。どんなときでも葛根湯でよいのでしょうか。

今回は代表的な「風寒証」と「風熱証」について見ていきましょう。


風寒証のかぜは「寒」の性質が強いかぜです。症状は、悪寒、頭痛、首・肩・背中の

筋肉のこわばり、関節痛、水っぽくて薄い鼻水や痰、鼻詰まり、くしゃみ、などです。

寒気が強く、手足が冷える、冷たいものは飲みたがらない、初期にはあまり発熱はなく、

透明で薄い尿がたくさん出る、といった寒性の症状があります。

このようなかぜのときは身体を温め、汗をかいて邪気を追い出すという治療方針になり

ます。これを助けてくれるのが葛根湯です。葛根湯には、温性の生薬である麻黄、桂枝、

生姜などが中心に入っています。もし葛根湯が手元にない、すぐに手に入らないという

ときは、温性の薬味であるネギやショウガなどをお粥やスープなどに入れて摂るのも

良いでしょう。カラダの内側からも外側からも温めて、邪気を追い出しましょう。

葛根湯は、かぜの初期、ゾクッときて、これから熱が上がりそうだな、と感じたときに

飲むのがオススメです。


風熱証のかぜの症状は、はじめから熱が出る、喉が赤く腫れて痛む、黄色く粘った鼻水

や痰が出る等です。ひきはじめから寒気がほとんどなく、冷たい飲み物を好む、氷枕が

気持ち良い、手足がほてる、濃い尿が出る、舌が赤い、といった熱性の症状が出ます。

このような風熱証のかぜのときに、身体を温める作用のある葛根湯を服用してしまうと、

余計に熱症状が悪化してしまいます。

風熱証のかぜのときには、清熱解毒作用(熱を冷まして、細菌やウィルスを退治する)の

ある生薬を配合した銀翹散(ぎんぎょうさん)などがよく用いられます。


風邪は症状が変化しやすいので、よく状態を観察し、そのときに合った対処をすること

が大切です。

「風邪は万病の元」「風邪は百病の長」とも言われます。ひきはじめの素早く適切な

対応も大切ですが、ふだんからかぜをひきにくいカラダ作りをしていきましょう!

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今週もお読みいただきありがとうございました。

風邪の常備薬として家に置いておくなら、葛根湯と銀翹散があると良いと思います。

今回は代表的なふたつのタイプの風邪の症状について述べましたが、他にも、胃腸の

症状がでたり、熱が長引いたり、咳がひどかったり…と様々な症状があると思います。

軽いかぜで病院に行く必要はないと思いますが、家庭で対処が出来ない場合は無理せず

受診してくださいね。

漢方養生アドバイザー® 吉澤茜

2021.11.23 漢方養生と宮廷料理を楽しむ会

今回のテーマは「外因は内因を通じて発症する」です。

寒い冬に向かうこの時期は、からだの中に寒さの要因を作らないことが大切です。

また風邪が流行りやすい季節になるので、日ごろから

舌苔や尿・脈を観察しておくと、風邪かな?と思ったときに

寒熱どちらの症状が出てるかを判断すれば、早めに対応できます。

寒さに負けないように気を高めておきましょう♪

前菜(クラゲの和え物・鴨の梅干しソース・マコモダケ・砂肝)

漢方スープ

リンゴの焼きプリン

エビの春雨海鮮ソース

白身魚のチリソース

(右上より時計まわり)