なかなかお出かけや旅行がしづらい状況が続いていますが、
人混みを避けて自然の中へ 出かけていくのは密になる心配もないですし
良いのではないでしょうか。
さてこの夏、出かけるとしたら、 海と山、どちらに行きたい気分ですか?
皆さんご存知だと思いますが、「陰陽論」という東洋思想があります。
この世のものはすべて陰陽のふたつに分けられ、陰と陽は正反対の性質を持ちますが、
対立しながらも、常にお互いが転化したりバランスを変えたりしながら共存しています。
例えば、太陽 ( 陽 ) と月 ( 陰 ) 、天と地、昼と夜、外と内、熱と寒、動と静、などですね。
人間のカラダの中でも同様で、カラダの各部位や組織、生理機能も
陰陽に当てはめることができます。
東洋医学では、人体を構成し生命を維持する基本要素を、
「気」「 血」「津液」「精」と考えますが、これらを陰陽に分けると
「気」は陽、「血」「津液」「精」は陰 となります。
( 気=生命活動を維持するエネルギー、活動を活発化させる機能や働き )
漢方養生学的に海と山を陰陽で考えると、海は波があり動きがあるので陽、
山は動かず静なので陰と捉えます。
なので、 気=陽が足りない人は海へ、気が旺盛な人は少し静めるためにも
山へ行くこと をオススメしています。
ですが、あまり元気がない人は山に行った方が気持ちが落ち着いたり、
反対に元気が有り余っている人は海に行きたくなったりして、
自然に同調してより静かになったり、テンションが上がり過ぎてしまったり、
ということがよくあります。
同じ海でも、凪のとき ( 陰 ) と波が荒いとき ( 陽 ) でも違いますし 、
朝日 ( 陽 ) を見るか夕日 ( 陰 ) を見るかでも変わってきます。
山でも、滝のように動きがあったりするとまた静かな山の中とは違いますね 。
元気が足りないと感じる人は海に行くことをオススメしますが、
真夏の太陽がギラギラした海に行くことを想像するだけで疲れてしまう…という人は、
まずは朝日を浴びる ところから始めてみてください。
太陽のパワーはすごいです! 元気をもらえますよ。
自分が 陰に傾いていたら ( 陽が不足していたら ) 陽を補う、
陽に傾いていたら ( 陰が不足 していたら ) 陰を補うようにすると、
中庸=陰陽のバランスが取れている状態 に近付けることができます。
ぜひ意識してみてくださいね。
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お読みいただきありがとうございました。
次回は「汗かいていますか?」というテーマでお送りします。
お楽しみに!
漢方養生アドバイザー ® 吉澤茜