(1) 夏は副交感神経優位
「自律神経」 という言葉、最近よく耳にすると思いますが、
一体どんなものなのか、どのような働きをしているか、 知っていますか?
漢方養生学 ® の話をする上で、 自律神経を知ることはとても重要です。
自律神経とは…
自分の意思とは関係なく、眠っている間も生命を維持するために、
24 時間休むことなく働き続けているもの で、
呼吸、脈拍、血圧、血糖値、消化、体温調節、 免疫などカラダのあちこちで
様々な働きをしてくれています。
自律神経には、
昼間や活動的なときに活発になる 「交感神経」 と、
夜間やリラックスしているときに活発になる 「副交感神経」 の 2 種 類があり、
このふたつがうまくバランスを取りながら働いてくれています。
交感神経が優位なときは、血管は収縮し、血圧・脈拍・ 血糖値などは上昇し、
消化や排泄機能は抑えられます。
反対に副交感神経が優位なときは、 血管は拡張して血圧などは下がり、消化や
排泄機能はスムーズに働きます。
自律神経には 一日の朝昼夕で 周期的に変化するリズム がありますが 、一年を通して
考えてみると、 季節によっても変化 があります。
冬は気温が低く寒いので 、 体温を逃さないように血管が収縮し血圧なども上がります。
交感神経が活発に働いている状態 です。 また体温を維持するために、体内ではどんどん
燃焼してエネルギーを生み出しています。
反対に 夏は気温が高くなるので 、 副交感神経が優位 に なります。 気温と体温の差も
小さくなり、熱をたくさん作らなくても良くなるので、 カラダにとって冬ほどカロリー
は必要なくなります。
しかし現代では、夏はどこに行ってもエアコンで冷やされていて、 夏こそ冷えに
気をつけなくてはなりません。 また氷入りの飲み物やアイスなども 美味しく感じ、
ついつい冷たい飲食物を摂ってしまいがちです。
カラダが寒さを感じると交感神経優位になり、 冬のような状態になってしまいます。
本来、夏は副交感神経優位で、免疫力も高いので、 冬に傷ついたカラダの修復をする
季節です。 カラダの外側も内側も冷やしすぎには気をつけましょう!
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お読みいただきありがとうございました。
次回は「夏にカラダのメンテナンス」 というテーマでお送りします。
お楽しみに!
漢方養生アドバイザー ® 吉澤茜